藻場は「うみのゆりかご」と呼ばれる海藻の森のようなもの。
たくさんの生き物のあかちゃんのお家や、
かくれんぼの場所になるよ。

それだけではなく、海の水をきれいにしたり、
生き物に必要な酸素を出したり、環境にもとても大切なんだ。

小さな魚が大きく育つ場所だから、釣りもできるし、
うみあそびや生き物観察などの
たのしくべんきょうする場にもなっているよ。

ところで、海に住む生き物は、
どうやって呼吸しているのかな?

じつは海の水に溶けている
酸素(さんそ)を吸って生きているんだ。

「地球温暖化」って聞いたことあるかな?
海の水もどんどん温かくなっているんだよ。

そうすると、生き物たちが吸う、
水に溶けている酸素も減ってしまうんだ。

特に貝やウニなどの、あんまり動けない生き物たちは
酸素がある場所に移動もできないから、大変。
最悪、死んでしまうことになっちゃうんだ。
専門的な言葉だと「貧酸素化(ひんさんそか)」と言うよ。

ここからは少し難しいけど、
海の浅いところと深いところの水は、
上から下まで混ざって同じ温かさになろうとしているんだ。

でも、地球が暖かくなると、海の浅いところだけが暖かく、
深いところは冷たくて、層ができて混ざりにくくなるんだ。

そうすると、どうなるかな?

海の表面は酸素が行き渡るけど、
海の底は酸素が少なくなってしまうんだ。
そうするとみんな苦しくて呼吸ができなくなってしまうよね。

地球温暖化は、海で生きる生き物たちにも
大きな影響を与えているんだね。

最後に。
地球温暖化の原因と言われている、
二酸化炭素は海の水を「酸性(さんせい)」にしてしまうよ。

「酸性」になると、いろんなものが溶けてしまうんだ。
虫歯と似ているね。

海の中でいうと、貝がらや、サンゴも
溶けてしまうことがあるんだ。

酸素を出してくれる藻場って、すごいよね?
地球や海の環境を良くしてくれる、スーパースターなんだよ。